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方程式を、解読せよ──

 2012-07-02
喝采せよ!喝采せよ!
おお、おお、素晴らしきかな。大機関BOXを盲目の生贄は終えたのだ。
現在時刻を記録せよ。クロック・クラック・クローム!
貴様の望んだ"その時"だ!レムル・レムルよ、震えるがよい!
黄金螺旋階段の果てに!我が夢、我が愛のかたちあり!


はい、何事も無かったかのようにこんにちは。案内屋見習いです。今回は大機関BOXにおける最後の一作、「漆黒のシャルノス Full voice ReBORN」の感想なんぞを書いていこうと思います・・・が、まずは今日発表されたばかりの新鮮な話題を。なんと公式で「スチームパンクシリーズポータルサイト」が公開!これからの展望などが詰まったページになっています。次のコミケにも過去のFC会員用アペンドシナリオをゲーム化したものが発売されるそうですし、とても楽しみです!お前はまずヴァルーシアとソナーニル終わらせろよ。
ちなみに記事タイトルは、ゆずソフトより「ExE」のキャッチコピーである「魂(コード)を、解読せよ──」。


初っ端から申し訳ありません。相変わらず、あらすじやキャラ紹介は公式サイト様に任せる事にしましょう。私の口で説明するよりも正確ですので。お手数をおかけしますが、下記バナーよりご覧ください。
漆黒のシャルノス

さてさて。前置きが長くなりましたが始めましょう。この作品は「スチームパンク・ホラーADV」と銘打たれております。ホラー。恐怖。創作においては怪物やゾンビなどがキャラクターを襲い、その恐怖感を観測者の視点で楽しむものであると解釈しています。
では、この作品も同じく漆黒に塗り潰されてしまうのか?恐怖を前に諦めてしまうのか?いえいえ、そのような事はございません。黒の世界で《怪異》なる異形の存在が背後から追いかけて来ようとも、副題である「What a beautiful tomorrow」の通り、前向きに明日を求める作品となっております。スプラッタなシーンもありませんし、言うほどホラーではありませんね。ホラーや陵辱などをお求めの方はご注意ください。
テーマは前と同じく「諦めない」。友を救うため、明日を掴むため、彼女は異界と化したロンドンを駆け抜けます。

お次に前作と比べて。
シャルノスは同じく桜井光さん執筆のセレナリアインガノックと同じ世界でありながら、その両方とも異なる物語となっております。セレナリアを「冒険活劇」、インガノックを「悲劇の中での小さな希望」とするのであれば、今回は「繁栄の裏に隠された闇」とでも言えばよいのでしょうか。都会での生活を満喫している普通の女学生が、黒の世界に巻き込まれます。
セレナリアとの違いは「事態は緊迫している事」。未知への明るい期待が膨らむセレナリアと違い、友人は原因不明の昏睡状態。時にはMとの契約の下、異界のロンドンで怪物に追い回されたりします。
インガノックとの違いは「明るさ」。外界と隔絶されてその日を生きるのとは違い、脅威はあれども学校に通えればカフェに寄る時間もある。友人が一人欠けてはいるものの、学生の日常も存在するのです。
あとはモノローグの多さでしょうか。セレナリアより長くインガノックより口数が多い分、主人公のモノローグ(ボイスつき)が多くなっています。インガノックに関しましては、今回の主人公が女性だという事も関わっているのでしょうか。
ああ、もちろん独特な言い回しや反復表現も健在ですよ。自然と覚えてしまう言葉がいくつも。クトゥルー神話の用語も多く使われております。

そして魅力的なキャラ。
ある日突然金色になった右目以外は普通の女学生でありながら、芯の部分に強い心を持つ女主人公「メアリ・クラリッサ・クリスティ」。彼女は本当に「学校に通って、空いた時間にはお茶を飲んだり友人と会話を楽しむ。休日には外出を」みたいな一般的な学生なのです。可愛い可愛いメアリの姐御!そんな彼女の物語は見ていてニヤニヤしてしまいます。ただし、本当に18禁作品の主人公なのかってレベルの肌色のあれやこれや率。
そんな彼女の武器は心と足。それと時々黄金瞳。飛空挺のアンカーチェーンと突撃衝角でもなく、背後に佇む御伽噺の鋼鉄でもなく、クローム鋼の爪でもありません。一般人である彼女は戦闘をせず、ただひたすらに明日を信じて走るのです。「主人公と言えば戦う」という作品が大多数の中、女性といえど珍しいですよね。これが「一般人」の所以であり象徴であり、この作品では重要な意味を持ちます。
そんな彼女の契約相手、「M」。特殊な方程式を用いて《怪異》を破壊する謎の男。彼は前二作のメイン男キャラと違い、人間味というものをほとんど持っていません。大半の物事に興味も抱かず拒絶すらせず、そのくせ割と自分勝手。イエスマンでもなければ子供っぽいという意味ではないんですけどね。一部のファンにはヒロインと呼ばれており、プレイすれば確かに納得できる部分があります。
他にもMに付き従う純情忠犬乙女機関人間「セバスチャン・モラン」。メアリが暗い町を駆ける理由となる、昏睡状態の友人「シャーロット・ブロンテ(シャーリィ)」。メアリとシャーリィの友人であり、天神乱漫ながらも勘のいい日常の象徴「オーガスト・ダーレスアーシェリカ・ダレス(アーシェ)」と、その婚約者である「ハワード・フィリップス・ラヴクラフト」等、個性的なキャラが多数登場します。
ちなみに、今作は史実や創作の人物が登場するのも一つのポイントですね。有名どころで言えば、かの「シャーロック・ホームズ」や原作者「アーサー・コナン・ドイル」。「ドラキュラ」の著者「ブラム・ストーカーも」登場しております。
主人公メアリも「そして誰もいなくなった」「オリエント急行殺人事件」等で有名な「アガサ・クリスティ(フルネームはアガサ・メアリ・クラリッサ・クリスティ)」ですし。Mは・・・さてさて。明言はされませんが、彼にも元ネタが存在します。記事後半のネタバレ部分に書いておきますので、「作品を終えたのでネタバレ解禁」「うるせぇ作品やったかなんて関係あるか」などという御方はよろしければどうぞ。
ちなみに、私が一番反応したのは無論アーシェリカとハワードです。ハワードはクトゥルー神話の祖である「ハワード・フィリップス・ラヴクラフト」であり、アーシェリカはラヴクラフトの作品を体系化した「オーガスト・ダーレス」なのですから。ちなみに史実のダーレスは男性であり、ラヴクラフトとの恋愛はありません。

そしてゲームパート。またしてもで申し訳ないのですが、詳細は公式サイトをご覧ください。
これもまた賛否両論でしょう。個人的にはそれなりに楽しめたのですが、慣れるまでは割と難しめな上にめんどくさいです。フルボイス版なら飛ばせますが、旧作の方はクリアしなければ先に進めませんからね。ゲームオーバーの際にリトライを選ぶたびに3歩と5歩の最大値が増えて段々楽になりますが、ゲーム自体が面倒と感じる御方もなかなか多いのでしょう・・・。
そういえば、怪異が迫る中で黒妖精を罠におびき寄せようとした時があったんですよ。割と順調だったのですが、あと2ターン程度のところで「黒妖精が1ターンメアリを見失います」カードが出て黒妖精が違う方向へ。それさえ無ければ怪異は黒妖精を挟んで向こう側だったはずなのに。貴様・・・。ちょっとイラッとしましたが、振り返れば笑える経験でした。
あとは一本道の前後を黒妖精に挟まれた時も。両方メアリに気づいているので詰みました。ゲームオーバーでやり直しました。

そして、賛否両論ついでに気になった点をいくつか。
まずはシャルノスも全二作と同じく脇役キャラとの出会いと別れを繰り返して真相に近づいていくわけなのですが、真相に触れるまでが少々長かったのではないかと。
セレナリアはさほど長くなく、インガノックはゲームパート「心の声」で一部早めに解説された部分があります。しかしシャルノスは6章・・・「真相」の範囲によっては7章あたりまでそれらの内容がほとんど出てきません。ホームズが動いたりはしているのですけどね。情報量が少ない。
《怪異》とは何者で、何故顕れるのか。あの集団(ぼかしてこう呼びます)は何を最終目的としているのか。もちろん序盤で明かせるものではないのですが、割と終盤まで置いてきぼりにされた感が少々。肝心のMはメアリが質問しても喋りませんし、モランもMの部下という制約で話せない立場ですし。
あとはそう、Mです。最終的にかっこよくて好きなキャラではあるのですが、中盤まではあまりにも無口で「なんだこいつ」みたいな印象を受けます。メアリからの問いかけも黙殺しますし、そのくせ《怪異》を倒す時はポッと遠くに現れて「ここへ来い」発言。メアリが来ればハイテンション&それなりに多弁(テンプレ)でノリノリの《怪異》破壊活動。正直に言って時々、本当にメインキャラなのか疑いたくなりました。
あとは音声に関して二つ。一つ目はテンプレ戦闘パートの音声は一部を除いて使いまわしなのでしょうか?聞き比べても違いがわかりません。もしもそうなら、そのせいで二度目以降の先頭は声のテンションがおかしかったりしてしまうのが残念でした・・・。
音声二つ目に関してですが、これは完全な主観になります。ブラムの声が若々しく感じられて違和感を感じました。確かに嗄れていますし老人の声と言われればそうなのですが、服装などからしてもう少し威厳のある声を想像していました。ホームズか教授の声の方がよかったのでは?
尚、これはあくまで相性の問題であって声優さんを責めているわけではありません。慣れれば受け入れられましたし、良い演技でした。ついでに各章限定のキャラでは、ブラムとヘンリーのコンビが一番好きです。


こんなところかな。毎度の通り終盤に少々気になった点を述べたとはいえ、「好きなゲーム」だと言えます。私の中ではインガノックを越えるほどではありませんでしたけどね。人によっては「合わないと」いう部分が顕著な作品でしょうし。
とにもかくにも、これで大機関BOXを終えたわけです。もっと早く終えられた事については反省します・・・。自分でもちょっと呆れるほどに時間をかけ過ぎました・・・。一応言っておきますが、嫌いで長くなったわけではないですよ!確かに少々読むのに疲れる作品群ではありましたが、好きですよはい!
書くのに疲れてきました。ではまたお会いしましょう。お次は・・・イモウトノカタチ体験版の感想?以下は毎度の如くネタバレを含みます。

漆黒のシャルノスFull voice ReBORN漆黒のシャルノスFull voice ReBORN
(2011/12/22)
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ニニニニ/                      マニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニlニニニニニニニニニニニニニニニニニ
そんなわけでネタバレを含む話を始めます。AAに関しましては一応ブログ用に修正をしましたが、フォント等の環境によってはずれて表示される事もあるかと思います。ご了承ください。
参考資料は例によってスチームパンク作品のホームページ、今作&それ以前の作品(蒼天、赫炎、漆黒)に「白光のヴァルーシア公式サイト用語集」。その他、個人サイト様等を巡回して考えたものでございます。追記はガクトゥーンまで終わらせた上でネタバレにならないよう注意して書きました。


とりあえずまあ感想
・この作品は簡単に纏めると「引きこもり不良少年更正大作戦」ですね。諦めの黒と拒絶の茨に沈んだMを、メアリ姐さんが外に連れ出していく話。Mは「人間にも諦めない者がいるのか?いるなら・・・」みたいな心であの玉座にいたのでしょうし、メアリは彼を見捨てませんでしたしね。メアリは恋をせず、2人の女性のMへの恋は叶わずでしたが。
エピローグではメアリ幼少期の「言葉を交わせるなら友達になれる」発言にMが反応した節もありますし、Mって幼女趣味の覗き魔さぞかしメアリが待ちに待った眩しい希望の光に見えたのでしょうね。彼が唯一の愛読書だと言ったモンテ・クリスト伯爵(巌窟王)の「待て、しかして希望せよ」も、メアリだけではなく彼自身の状況と重ねたものだったのでしょう。

・ハインツとはなんだったのか。あれだけ黒幕の一人っぽく引っ張っておいて最後があの終わり方とか、前作のレムル・レムルより酷い扱いでしたよ!割と本気で( ゚д゚)ポカーンでしたよ!

・空の隙間についてですが、年表を見るとインガノックが《解放》された日に現われた事になっているんですよね。これは彼女のおかげなのでしょうか。その日にメアリが黄金瞳となったのもまた、何かの・・・?

・セレナリアの時にも思いましたが、後の作品の事も考えられているのですね。本編中でハワードよりニューヨークの《大消失》についても軽く触れられていますし、Webノベルではモニカ探偵が「旧ニューヨーク跡の記録が保管された合衆国公文書館で見かけた黄金瞳のレディ」とメアリを重ねています。この黄金瞳の持ち主は恐らく紫影のソナーニル(地上)の主人公「エリシア・ウェントワース」でしょう。
あとはハワード・フィリップス。シャルノス発売以前のインガノックWebノベル「After the Inganock 02」の序盤で明らかになるのですが、彼はかの初代十碩学第七位《大司書》にして狂人である「ランドルフ・カーター」の孫か曾孫でしょう。史実ではハワード・フィリップス・ラヴクラフトがランドルフの生みの親(作品的な意味で)なのですが、いやはや・・・。


メアリとシャーリィについて
明日を諦め否定し、永遠の今日を望んでしまったシャーリィ。メアリがシャーリィを目覚めさせるために走ったのはシャーリィが望むシャルノス降臨の一部であって、メアリにとっては辛い事に。
ただ、シャーリィが「自分のために危険な事をするな」という電信をメアリに送っていた事からしても、「自分のために走ってくれるなら自分の計画と合致するけど、無理することはない。自分はメアリを失うのが一番怖いのだし。私が守ってあげる」という思いもあったのではないでしょうか。明日を諦めたけど諦めきれなかったシャーリィ。心中は複雑で繊細ですが強いのでしょう。または「彼女なら諦めないで走ってくれる」と見越した上で、「シャーリィを目覚めさせないと」という思いを抱かせてメアリとMが契約するよう焚き付けるための電信とも受け取れます。ですが、メアリを守りたかったシャーリィがそれをするでしょうか。ただ、もしメアリが契約しなければシャルノスを呼べたのかどうか・・・。
そしてシャーリィの《怪異》。声がもう「メアリメアリメアリメアリメアリメアリメアリメアリ」ってうおおおおおおおおお!!この悲痛に歪んだ感じが好きだー!彼女の場合、バンシーが妖精型で自身の姿に似た方が眷属型だったのでしょうか?それともバンシーはシャーリィの思念のようなものであって《怪異》とはまた別物?
最後にシャルノスにおける決闘。相手を思うが故の戦いになってしまいましたね。神無月の巫女を思い出しました。あれほど強烈ではありませんでしたが。
両者共、手にする武器は「拒絶」の形である黒の剣能。メアリは自分の信じる「明日」を否定して「今」だけの世界=シャルノスで生きようとするシャーリィへの。シャーリィは「明日」を否定した自分の想いに賛同し、「今」だけの世界=シャルノスで生きようとしないメアリへの。どちらも「相手を助ける・守る」という想いに端を発し、故に衝突が起こる。最終的には相手を「屈服させる」事ではなく、自らの「拒絶」の形である剣能を手放して「受け入れる」事を選んだメアリの言葉に説得され、シャーリィも納得します。こうして彼女達は明日へ向かったのでしょう。


Mについて
・Mの正体について
はい。《ふるきもの》の王っぽいのに引きこもりのM君ですが、上の方で書いたようにも元ネタが存在します。それはある時には「闇に棲むもの」と呼ばれ、またある時には「顔のない黒いスフィンクス」とも。またある時には「ユゴスに奇異なるよろこびをもたらすもの」や「ナイ神父」と呼ばれ・・・まあようするにナイアルラトホテップです。「這い寄る混沌」「無貌の神」あたりが一般的な名でしょうか。
そして理由。そう理由です。彼は作中で「黒の王」などと呼ばれてはいますが、ナイアルラトホテップとは明言されていません。しかしヒントがいくつか隠されているのです。
あ、ちなみにこのシリーズだと《ふるきもの》の王といったイメージでよろしいのでしょうか。そんな考え方をしているのですが。
追記。終盤で《教授》が蕃神(そとなるかみ)と言ったように、厳密に言うならふるきものとは違うものと思われる。ふるきものが地球産の幻想でMは外宇宙産?

1.「シャルノス」
タイトルの一部である「シャルノス」ですが、クトゥルー神話において真に夢(睡眠の方です)を見る者だけが辿り着ける「ドリームランド(夢の国)」において、ナイアルラトホテップが住んでいる場所です。元々このシリーズのタイトルはドリームランドの地名を表わしており、セレナリアはとある海の名前。インガノックも街の名前を示しています。
ちなみに創元推理文庫のラブクラフト全集などにおいては、「セレナリア=セレネル(メアリが課題でこう読みましたね)」。「インガノック=インクアノク」。「シャルノス=シャルーノス」と表記されています。

2.「燃える三眼」
4章でメアリがシャルノスの狭間に取り込まれた後、Mとブラムが現実世界で対面する場面を覚えておいででしょうか。その時の一度だけなのですが、Mの立ち絵がグロテスクなものに変わります。皮膚は黒く爛れたようになり、口は肉食動物のように。そして赤い目が3つ。この目は「燃える三眼」と呼ばれ、「闇をさまようもの」というナイアルラトホテップの化身が持つ目です。
これに関する作品は「ラブクラフト全集3」に「闇をさまようもの」として載っているので、興味のある御方はご覧ください。

参考画像

3.「クルーシュチャ方程式」
Mが《怪異》を破壊する際に使う特殊な方程式ですが、これも数式にしてナイアルラトホテップの化身の一つ・・・だそうです。私も色々と調べているうちに知りました。方程式としての初出は「クトゥルフ神話TRPG マレウス・モンストロルム」。
ほとんどの学者がお手上げになる非常に難解な数式ですが、これを解いてしまえばナイアルラトホテップが解答者の元に顕れ(「解答者がナイアルラトホテップになる、もしくは同化する」との説もあり)、普通に生活していれば本来知ることも出来ない・・・知るべきではない宇宙の真理を知って発狂してしまうという危険な数式です。せっかく解いたのにひどいや!
そしてMはこれを使う時に「我が姿と我が権能、失われたもの」と言います。これはつまり「ナイアルラトホテップになる」のではなく「ナイアルラトホテップとして失われたものを取り戻す」と受け取れます。となると、その前の「城よりこぼれたかけらのひとつ」とは「シャルノスにある黒い城からわかれた化身のひとつ」という意味ではないでしょうか。
他の《ふるきもの》と同じく時が経つにつれて力が薄れていったのか自ら封印したのかはわかりませんが、この方程式は彼にとってリミッター解除のようなものなのでしょう。


教授について
・メアリ(過去にはシャーリィ)を目にかけていた、碩学院の第一教授。まさかの《結社》総帥代行にしてホームズの宿敵ジェイムズ・モリアーティ。( ゚д゚)ポカーン
彼は過去にタタールの門を潜って王に自身の肉体を与えたそうですが、どうやって門を潜ったのでしょう。緑の石?
あとは彼が今回の騒動で作った《回路》について。事件が終わった後にアーサーが「これだけの騒動でもそんな《回路》しか作れなかったのか。失望した」みたいな事を言っていましたね。この《回路》は一体どのような効果をもたらすのでしょう。メアリやシャーリィと語っていた、あの研究室のような空間の創造?少なくともあそこは眠ったメアリやシャーリィが行けたりバロンに「ここへも来れるのか」と言った事から、現実の研究室ではないようですね。というかアーサーも気になります。現実を見ていない割りに色々把握している事や、喋っていた影人間の相手とか色々。
追記。そもそも《回路》とは存在を変質させるもの。よって部屋の創造とは考え辛い(ただし不可能ではない?)。変質として考えるなら宿主の心と繋がる《怪異》?


緑の石について
・ヴァルーシア公式サイトの設定資料を見たところ、「緑の石=《緑色秘本》=《エメラルド・タブレット》」で間違いなさそうですね。本三冊分しかないんだから、小さな欠片とはいえ銃弾に使って撃ちまくるとかもったいない事はやめようよ・・・。
追記。緑の石はもっともっとたくさんある模様。まあどちらにせよMが壊すのにモランが撃ちまくるのは無駄である。
ちなみにメアリ達は《教授》から与えられた緑の石によって黄金瞳になったとか。

・ハインツによると、現実のエメラルド・タブレットと同じようなものが伝説として存在する模様。これは《緑色秘本》が西亨の伝説になぞらえて《エメラルド・タブレット》と呼ばれるようになったのか、それとも西亨とカダスは太古の昔に何らかの繋がりがあったのか・・・。ランドルフが西亨からカダスへ持ち込んだ《赤色秘本》の事といい空間を越えるシャルノスといい、どちらも否定は出来ませんね・・・。


バロン・ミュンヒハウゼンについて
──ああ。
──視界の端で道化師が踊っている。
(✿_ゝ◉)『こんにちは、メアリ』『諦める時だ』


・彼もまた、ナイアルラトホテップでしょう。公式サイトのキャラ紹介から「もうひとりのM」と言われていますし、仮面の下や《教授》の話からしてもほぼ間違いないかと。何故Mとバロンに分かれてしまったのかは謎ですが。ナイアルラトホテップの「千の貌」のうちの二つなのか、それともMが「諦めない」と「諦める」に分かれたのか。なんにせよ、彼は負けて砕け散ったのです。さらば《三博士》。

・彼が静謐なる知識の間(彼の定位置)で話していた相手は誰だったのでしょう。「かのハイ・エージェントMは」の言葉からMは除外。「至高なりしはトート→師の威光をも」の発言でトートも除外。となると、消去法で《教授》でしょうか。一応は同じ体の黒幕同士ですし。道化のような見た目の如く、彼の一人芝居という線もありますが・・・。


シャーロック・ホームズについて
・彼はいわゆる「人間」の体現だったのでしょうね。《ふるきもの》などの幻想に守られて暗闇で暮らしていた時とは違い、すでに人類は文明の明かりを得た。科学も進み、過去に「幻想」と呼ばれたものが次々と解き明かされている。故にすでに幻想は幻想ではない、と。
未だ超常現象と呼ばれるものもこの世界では《回路》や数式がありますし、《ふるきもの》についても《博物王》を始めとして博物学がある。それらはこれからも急速な発展を遂げていくのでしょう。もはやMたちは表舞台から消え去るべき存在になってしまったのかもしれません。


あまり詳しく触れていない気もしますが、少なくとも今はここまで。それではまた。何日かに分けて書いてよかった。ポータルサイトをここに載せられなくなるところだった・・・。


「──さて」
「さて。ここに吾輩は宣言するでしょう」
──偉大なる三色の完了と。
──深遠なる認識の終了を。
──そして、新たな世界の幕開けを。
「皆さまには、不屈の心はありますでしょうか」
「まこと奇妙なものでありますな、希望とは。それゆえに人は時に奮い立ち、時に狂い、時に登り、時に堕ちる」
「我々はあなたがたを愛しています。おわかりでしょうか」
「いつも、常に」
『──────。』
「成る程」
「そういうこともあるでしょうが、そうでないこともあるでしょう」
「さて」
「我らが愛してやまない人間の皆さま。どうか御笑覧あれ。そしてご機嫌よう!」
「何の仕掛けもございません」
「輝きとは、純粋なる人間の希望につきますれば」
「果たして、これより訪れる"明日"は、かの少女ひとりの信じる光たりえるか!」
「それとも…!」
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